Witching Hour
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陸の孤島の風物詩すったて

今年もその季節がやってきた。

日本には実に数多くの郷土料理が存在する、と思っている。(海外だって多いよって突っ込みは無しね)
有名所を抜粋しながら北から順に挙げてみると、
北海道のジンギスカン、宮城のずんだ餅、山形の芋煮、東京のもんじゃ焼き、埼玉の五家宝、埼玉の草加せんべい、埼玉の十万石饅頭etc.
挙げだしたら切りが無いほどホント日本には郷土料理が存在する。
そんな愛する日本の郷土料理の中から今回はちょっとマイナーでちょっとメジャーな物を取り上げる。

その名も「すったて」

メディアなどでもたまに取り上げられることもあるので、何となく聞いたことがあるかも知れない。
その「すったて」が食べられるのは埼玉県の川島町。
位置的に言うと川越の上の方、入間川を越えた先の辺りって言えば何となくイメージ出来るだろうか。
川越駅から道なりで約7〜8㎞。最寄り駅はなく、東武東上線川越駅、もしくはJR鴻巣駅から東バスで行くしか無く、文字通り陸の孤島といった場所。
そしてこの陸の孤島で味わえるのが、夏限定(5月〜9月)で食べられるのが…

郷土料理「すったて」なのである。


すったてとは、夏の暑い季節、すり鉢で胡麻と味噌と合わせ、そこに採れ立ての夏野菜を合わせうどんの付け汁として食す、川島町の農家に代々受け継がれてきた料理。
夏場の炎天下の農作業などで失われた塩分を補う栄養食でもあったよう。

さらに、実は埼玉県(を含む武蔵野台地)と言えばさぬきにも負けないうどん王国。
元々裏作として小麦を栽培してたこともあり昔からうどん文化(武蔵野うどん)が育まれてきた地域。
そんなうどんにすったてを付けて食べる、これぞまさしく陸の孤島で味わえる夏の風物詩。
町内の食堂で5月〜9月に提供されており、そのお店毎にそれぞれ特徴があるので、ぜひ好みのお店を見つけて欲しい。詳しくはこちらのサイト川島町の郷土食すったてをご覧あれ。
ちょっと行きにくい場所ではあるが、ぜひ足を伸ばして出掛けて欲しい。

ちなみに私は自転車で訪れ巡っていたりする。

川島町の郷土食すったて

WITCHING HOUR MASTER | グラフィックデザイナー | Tokyo, Japan